
document

story
さて、今回は新規事業を現場に導入する「事業実装」の基本を学んできたね。このミニレクチャーでは、どのような事業を導入するかを根拠に基づいて判断するために欠かせない「エビデンス」について押さえておくよ。
(パタパタ)
まず定義は、「信念や推奨が真実か妥当かを示す、利用可能な事実や情報の体系」だよ。量的データや質的データで示されることが多いね。それから、エビデンスには3つのタイプがあるんだよ。何をすべきか?と必要性を見せるタイプ1、効果は確かか?と成果を見せるタイプ2、どのように進めるのか?と成り立つ展開を見せるタイプ3、どれも大事なエビデンスだね。
(パタパタ)
エビデンスレベルは画面に示したとおりだよ。ポピュレーションを対象とした知見が求められる公衆衛生の分野では、実験的な研究が難しいことから、グレイ先生が述べているように、入手可能な最良のエビデンスを用いることが重要なんだ。
次は、エビデンスの探し方だよ。エビデンスの形式には、図のように主観的なものから客観的なものまであるんだ。文献として報告されているものは、画面に示したいろんな検索ツールで調べることができるよ。
参考サイト
・Cochrane Library(コクランライブラリー):国際、システマティックレビュー等のデータベース
https://www.cochranelibrary.com/
・PubMed(パブメド):国際、医学系雑誌
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
・Google scholar(グーグルスカラー):国内・国際、学術全般
https://scholar.google.co.jp/schhp?hl=ja
・CiNii(サイニィ):国内、論文・図書等全般
https://cir.nii.ac.jp/
・J-STAGE(ジェィステージ):国内、電子ジャーナル全般
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
・学術機関リポジトリ(IRDB):国内、大学等学術機関が公開している論文全般
https://irdb.nii.ac.jp/
(パタパタ)
Google scholar(グーグルスカラー)やCiNii(サイニィ)など無料で手軽に使えるものが多いので、ほしい知見をどんどん調べるといいね!
最後のパート、エビデンスの使い方だよ。正しいことを正しく行うため使うという点は、もうわかっているよね。7段階で示されているのは、地域の課題は何かをまずアセスメントして、何を解決すべきなのか、そのためにどんなエビデンスがほしいのかを明確にしてから、文献のレビューをしてエビデンスをみつけ、どれを使うか吟味して、計画に組み込み、成果が得られたかを評価する、というエビデンスを使う一連のプロセスだよ。
(パタパタ)
なかでも、3番目の、どんなエビデンスを探るかを決める「問題の定式化」がとても大事だよ。あなたの担当事業に置き換えて、ぜひ考えてみてほしい。そして、いくつかエビデンスが見つかって、使えるかどうかを吟味する際には、画面に示した問いを用いることができるよ。図に示した根拠に基づく意思決定の要素は、意思決定に向けて集めた情報を整理する枠組みとして重宝するよ。
さぁ、これでエビデンスに基づく公衆衛生と実践の基本が分かったかな。
お疲れ様でした!これで今回は終了です。ここまで一緒に学んでくれてありがとう。
今回のえぴトレの感想を、次のボックスに自由に書いてください。
もし何か質問があれば、それも伝えてくださいませ。
では、あと2回、えぴトレを通して事業実装のスキルアップを目指してくださいね。またお目にかかりましょう!
(パタパタ)